楽創楽夢へ戻る

ツバメが帰ってきた。事務所下のガレージの天井に何年か前から巣を作り、毎年卵を孵して南へ巣立っていく。地球のロマンを感じさせる 好きな鳥だ。

二年前、自宅近くの娘の家の軒先にツバメが来て、巣を作って卵を産んだ。娘夫婦は幸せの鳥が来たと、とても喜んだ。卵を 交代で抱いてから一週間後、片親が巣の下で死んでいた。もう一方の親も二日後には来なくなった。

娘の涙を見ていると、幼少の頃にスズ メの卵を孵した事を思い出し、ワインの木箱に脱脂綿を敷き、20wの電球をつけてタオルを掛け、温度計をよく見て30度以上にしないように タオルの掛け方を加減しなさいと云って帰った。

野鳥の会に問合せると、たとえ孵っても餌がとても難しいと云われた。親鳥は活きて飛ん でいる虫を捕えて与えるという。生餌を捕えるのも難しいし、成長に合わせて虫の大きさと種類を変えるのも難しいという。

無理かも分ら ないが、デパートで虫網と虫かごを買って待った。事務所下のツバメが、黄色いくちばしを並べるようになっても、娘の孵化箱の電球は点灯したままだった。

今年も5月になると娘の庭先に綺麗な花が咲く。その傍に親鳥と五つの卵が眠っているのです。

『命』『育む』と言う 事を見つめさせてくれたツバメよ。 ありがとう。
  

へ戻る